老化とは、いったいどういう現象のことを指しているのでしょうか。
老化には、さまざまな捉え方がありますが、ここでは、遺伝子レベルで老化を考えてみたいと思います。そのことにより、がんに対する新しいアプローチが見えてきます。
たとえばコピー機でコピーした文章をまたコピーして、さらにそのコピーしたものをコピーしてというように、何度もコピーを繰り返していくと、30回も繰り返すと、文字がぶれてまったく読めなくなります。これは、最新機種のコピー機を使っても同じです。
人間には60兆個の細胞があり、個々の細胞には2万数千個の遺伝子が存在します。これらの遺伝子は、毎日体中のどこかで何回も何回も繰り返しコピーされています。これは一生続きますから、一生涯に繰り返されるコピーの回数は相当な数になります。たとえ、活性酸素やウイルスなどにより遺伝子に傷がついても、それをきっちりと修復し、正確にコピーを繰り返します。これはコピー機とは比較にならないほどの精度です。
ところが、老化はこのコピー機能の低下をもたらします。そして、コピーにミスが生じることにより、がん遺伝子を活性化したり、がん抑制遺伝子を不活化してしまうことにより、がんが引き起こされるのです。
前述のように、人間の身体は60兆個の細胞から成り、個々の細胞には2万数千の遺伝子がまったく同じ順番に整然と並んでいます。同じ遺伝子の並び順を持つ細胞が、肝臓にあれば肝臓の、皮膚にあれば皮膚の性質を持つようになるのはなぜでしょうか。それは、適材適所になるように、2万数千の遺伝子のうち、どの遺伝子のスイッチをオンにして、どの遺伝子のスイッチをオフにするかを制御する機能が存在するからなのです。このようにDNAをより高いレベルからコントロール機能のことをエピジェネティクスといいます。
老化はこのエピジェネティクスの異常の原因になります。すなわち、老化により、遺伝子のオン・オフのスイッチがうまく入らなくなり、加齢に伴い増加する疾患であるがんの原因となってしまうのです。
そのため、クリニックでは、これらの機能に働きかける治療を行っています。つまり、がん細胞の増殖・転移・アポトーシス(細胞死)・血管新生にかかわる遺伝子を標的とした治療と、エピジェネティクスに働きかける治療(フェニルブチレート療法・アンチネオプラストン療法)です。
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院長 | 澤登雅一 医学博士 |
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診療時間 | 【月・火・水・金】10:00〜18:00(最終予約時間 16:30) 【木】10:00〜21:00(最終予約時間 19:30) |
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三番町ごきげんクリニック
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